思いわずらうことなく愉しく生きよ

思いわずらうことなく愉しく生きよ (光文社文庫)

思いわずらうことなく愉しく生きよ (光文社文庫)

よその日常の世界、知らなかった世界を覗いて衝撃を受けるような。
普通じゃないと思ったり、
何度も何度もため息がでたりして集中して一気に読みました。
夫が妻に暴力を振るうDVなど、
深刻なテーマも取り扱っていて、
疑問、衝撃、苦しい・・・


普通の基準って??
人の価値観は違って当然ですが、
価値観が違うから私はおもしろいとも思う。
けれど、中には価値観が違う人とは一緒にいられないとまで言う人も
結構多いのです。(離婚原因)
それぞれ人には当たり前と思っていることがあるようにも思う。
けれど本当は、当たり前のことなんて存在しないのです・・・
みんな、自分の世界を普通だと信じているならば、
異常に気がつかないという人もいっぱいいそうです。
少しでも自分を成長させようとか、変えてみようとか思わない、
今更変われるわけがないと思っていたり、
異常に気づいても、改善できずに耐えてしのいで静かにひっそりと・・・
なんとなく一日をやり過ごしている人も多いのでは・・・と思った。
私の友人がいつか、「正常な人なんていない」
と話していたことを思い出す。
一日中、観察しても、見えない部分もあるものです。
人の本性
見えている知られている部分は、
もしかしたら、ほんの一部だけなのかもしれない。


女って?

生きるって?

正体不明の謎そのもの

計り知れないものだから、振り回されるのかもしれない。

自然の摂理

愛には愛でないものが含まれるのだから尊いのかもしれない。

人間の醜さも弱さも傷も愛のうち

女や愛や生というわけがわからないものについて、
美しい言葉づかいに触れながら、
やっぱり、きっと、それらは美しいものに間違いないという確信を持つ。
シビアな内容なのに、元気もくれる不思議さがあった・・・


三姉妹の家の家訓である言葉、
題名に惹かれて、手に取った本でした。
自分の意見、意志、心のままに・・・
好きなように生きていいのだと、
勇気ずけられるようで、
今の自分にとって、なぜか沁みる言葉だったのです。

『思いわずらうことなく愉しく生きよ』